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2020/04/15

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 7

高校野球②・・・アドバイスよりも先に 

前回に続き高校野球シリーズの記載をさせていただきます。前回の文章でも紹介した通り、私は高校時代甲子園を目指す名門高校野球部で3年間野球漬けの日々を送りました。この3年間は野球部の環境についていく事に必死でした。結果的に甲子園出場を果たしましたが、私は万年の補欠で背番号をもらう事は出来ませんでした。今回も当時の出来事と、それに対する今の思いを書いてみたいと思います。少し文章が長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただけると嬉しく思います。

 当時野球部の中では背番号をもらえる選手とそれ以外の補欠選手に対する扱いに差があった様に感じていました。例えば、おにぎりやジュース等の差し入れがメンバーだけに配られたり、部内のバスに乗る場所はレギュラー格から先に決める暗黙のルールがあったり、補欠組は何かと発言権が薄いなぁと感じていました。そんな状況に私は当時「不公平だ・・・同じ部員なのに面白くない」と思いながらも、声に出す勇気もないために親や部外の友人に自分の不満な気持ちを表現していました。

 今の私が当時の私に声をかけるとしたら、こう言葉をかけると思います。
「そんなに不満なら、お前がもっと努力して背番号をもらっておにぎりをもらえたり、バスに乗る場所を先に決められる様な立場に這い上がれ・・悔しさや不満を感じる事が出来ているなら、それを練習に取り組む力に繋げられれば野球で力を爆発できるきっかけにも出来る・・・さぁ立ち上がろう」と。

 2回に渡り高校時代のエピソードを基に書かせてもらいましたが、もしも私の高校時代に今の私がいきなり言葉でアドバイスしても、心に響いて高校時代の私の行動が変化する事は無かったと思います。気持ちが変化していくところに手伝えるとするならば、やはりまずは高校時代の私が感じていた不満を存分に語る事のできる関係を作る事が先だと感じます。関係が出来上がっていく事を通して、今の私が伝えるアドバイスが、高校時代の私に響くものに繋がる可能性が高くなると感じます。(カウンセリングの学習・体験などを通して実感したもの)いきなりのアドバイスでは、当時の私も抵抗を起こしてアドバイスしてくれる今の私を拒否していたと思います。現に、上記の様に熱く指導をしてくれていた指導者は居ましたので。 (成) 

R2年3月29日 筆