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2010/01/05

エンカウンターグーループ研修会 感想 3

新しいことをやり始めたら、そこで開催されるいろいろな企画には参加しないと気が済まない・・・。とにかく、何がなんだかわからないままに、参加の申し込みをしたけれど、学習期間が短い私が本当に参加しても大丈夫なんだろうか・・・と不安に思いながら参加した一日目。予感的中!大打撃・・・を受けました。
始まってすぐの沈黙に耐えられず、この会って何???不安、恐れ、苦痛が私をいたたまれない状況へ追い込んでいきました。最初に言葉を発してくれた方が、「自己紹介をさせていただきたくなりました。」と言われた時、「自己紹介をしませんか?」ではなく、「させていただきたくなりました。」と言われた事に自分にはない発想で、素敵だなぁと感じました。その後また沈黙・・・またぁ?せっかく自己紹介が始まったのに、続かないんだ・・・なんだかもったいない!それならしゃべってみようという思いから、自己紹介と沈黙の苦痛を声に出しました。その時、沈黙についていろいろな捕らえ方があることを知りました。沈黙という状況に耐えられない感情をいだく私の中に、沈黙に対するマイナスのイメージが強いことに気がついた時、何かが動き始めた感覚があったことに、また気づいた自分がいました。ゆっくりと流れていく時間と、湧き上がってくる言葉を一つずつ大切に話されている皆さんのゆったりと構えた落ち着きの中にいることに違和感をおぼえながら一日目終了。

家に帰ってからも引きずって、不機嫌だった自分が嫌で、もんもんとしているところに、かかってきた、一本の電話。今日の出来事を聞いてもらったり、相手の話を聞いたりしているうちに、少しずつ落ち着きを取り戻し、気持ちが整理されてきて、今日一日で、たくさんのことに気づくことができたことを実感しました。気づくことができたってことは、そこから少し、学びに繋がっていくのではないかな?自分が信頼している相手からの一本の電話で、崩れかけていた自分の気持ちが整理され、明日が楽しみだと思えるようになりました。

二日目。今日は、沈黙をゆっくりと体感して、楽しんでみよう!と思える自分がいました。昨日よりは、沈黙に対する恐怖感が薄れ、その場をゆっくりと体感しながら、気持ちの持ち方ひとつでも、こんなにも感じ方が変わるものなの?おもしろい!そのあたりから、居心地の悪さは少しずつ緩和されていきました。そして、やり取りを聴いていて、感動という言葉で表すには足りないくらいの、心のざわめきを感じた時、この空間でこの会に参加されている皆さんと、一緒にいられることに感謝の気持ちが湧きました。この感謝の気持ちは、最終日まで続きました。

一方では、お話を聴かせていただくことが、こんなにも難しいと感じたことはありませんでした。聞くことと、聴くことの意味の違い、相手の感情と自分の感情の区別、言葉として表現された中に隠された感情、言葉は、覚えた時の状況も一緒に含まれてその人の言葉として表現されており、ひとりひとり、意味合いが違ってくること、日常会話との違い・・・
いろいろな想いがグルグルと廻りました。

子育てを始めたあたりから、こころについて考えるようになりました。

心理学やカウンセリングについて、興味をもったのも、子供が学童保育にはいり、たくさんの子供たちに接することが多くなった頃からでした。子供の行動には、必ず意味があると思っているので、そこで、自分の理解を超えた行動をする子供に出会った時に、説明がつかないことに、とまどいを感じ、勉強したいと思いました。勉強することで、接し方を学び、興味本位ではなく、真剣に関わりを持ちたいと思っていました。いくつかの本を読んで、多少の知識を持ち、理解していると自負していました。

私の中に知識として備わっていた事柄でさえも、行動が伴わず、実際は絵に書いた餅のような存在であったことを思い知らされてしまいました。
知識を持っていたとしても、それがとっさの時に生かされるのか?と思い出してみると、実際に身をもって習得していないとなかなか動けないことも、今までの人生で体験していたのに、カウンセリングについて、頭で考えて、知識を習得すれば、出来る!と大きな勘違いをしていた自分を反省しました。
何も解っていなかった・・・。もっと学びを深め、体験し、自分の身をもって習得したいと真剣に考えはじめた自分がいました。

通してみたら、いろいろな感情の浮き沈みを4日間体験しながら、最終的には、あんなに居心地の悪かった初日が嘘のように、心地よい時間を過ごさせていただいたように思います。自分の中にあるものを、改めて見つめ直すきっかけにもなりました。どうやら、私には、自分では認めたくない何かがあって、そこに囚われているのかもしれない・・・ここについては、これから学習を進めていきながら、ゆっくり見つめてみたいと思っています。

T.N