あなたにとって「人間とはどのようなもの」と考えますか。
私にとって、人間とは「個であり全である」と考えます。
個であると考える点については、私が自分自身の心を意識したことがきっかけだと思っています。人間は、自分中心で物事を感じたり考えたりします。ですから、自分のことしか基本的に分からないと思います。今まで、そのように考えた事はありませんでしたが、カウンセリングの学習の中で、自分や今の気持ちといった「個としての自分」を非常に意識するようになりました。今ここに、自分が「個」として存在するのなら、自分以外の人も私と同じように姿・形・心違えど、それぞれ「個」として存在してします。そして、全員自分だけの宇宙を持っていると感じます。そう感じると、自分を含めたそれぞれがとても尊く「個」としての存在感があふれてくる気がします。
自分自身を尊く感じることができたからといって、私の悩みがなくなるわけではありません。しかし、振り返ると悩み事すら重要なもののように感じられます。「個」から「全」へつながるきっかけを感じる事ができたのも悩みでした。
まったくの私見ですが悩んでいる時は、その悩みにとらわれていて、回りや自分自身のことがよく見えていません。悩みそのものの感覚(悩み事の要因ではなく、悩みと意識した心の痛みや思考が鈍くなる状態)に覆われて日々の生活をおくります。しかし、ある時自分を見てくれている自分以外の人の存在を確かに感じる事ができると、前を少し見ていけるような気がします。後ろを振り返るとその存在が確かにそこにいてくれる。一人感じると、横にも誰かいたりするのを感じる。ある瞬間、自分を中心に放射状に誰かとつながっているのを感じました。そうして、思ったのですが、その誰かも自分を中心に放射状につながっているのではと。そうすると、サッカーボールの模様のように人間はそれぞれつながっていて一つのような気がしました。
そうなると、一人一人の宇宙が重なって大きな丸い全てに感じます。そう感じる私が、もし宇宙船に乗って本物の宇宙から地球を眺めたら、全ての人間が地球上でつながって地球が一つの生命体のように感じるような気がします。このことが全であると考える所以です。
個であることと全であることは、常に同時に進行していると考えるので、切り離して見ることができません。ですから、人間は「個であり全である」と私は考えます。
余談ではありますが、上述の考えからすると、私にとって妊婦さんは母と子の宇宙が完全に二重(二層)になっている状態と考えるので、とてもミラクルな感じがします。
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