この夏、八剣山に登りに行きました。
八剣山は標高の低い山ではありますが、初心者には険しい山です。
山道は崖やらきり立った岩場やら、足場がとても不安定で私には厳しいのですが、
自分がこんな標高の低い山で恐怖感がいっぱいだなんて認めたくなかった。
にもかかわらず心の中は「バランスを少しでも崩したら自分は崖から落ちてしまう」という恐怖感でいっぱいでした。
そんな中、突然心の奥から『それでいい』と静かな心の声が聞こえてきたのです。
私は今まで、自分の中の怖いという思いを肯定したことなんか一度もありませんでした。
私にとって怖いことは弱いこと、負けること、良くないことでありました。
それなのに、怖いを支持された?のです。言葉ではうまく表せない不思議な感覚です。
怖いは怖いです、そこに価値判断はいらなかったですね。
状況変わらない現実に、否定的に捉えていた感情が肯定に転ずるとき、人のココロには何が起きているんでしょうね。
自分の感情を認めることで、新たな自分が生み出されて行くような感じがしました。
山で新たな境地を得たと思ったのも、つかの間。
下界での悪化した人間関係における恐怖感を、自分に認めることはできませんでした。
素直に自分の感情を認めないと、私が救われなくなりました。
自分のたった今の気持ちをとらえることは、難しい。
それでも自分の気持ちに沿った生き方を目指すしか、私が救われないようです。
次は身の丈に応じて藻岩山にでも登りましょうか。
《T》