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2015/07/15

学習会でのひとコマ 22

小人数のグループ制の学習会では、毎週聴き合い伝え合いが実践的に体験学習として繰り広げられています。

かお 聴き方講座講師 若狭のコメント及び声がけ


7月×日

Nさん

先日 職場で『人が変化していく』プロセスを、見せてもらいました。
精神疾患を抱えている人達のグループ10数名に、以前から自分が考えていた、表現療法をして戴きました。今迄、きちんとしたプログラムが組まれていなかったことが多かったので、どのように職員も患者様もなっていくか、気がかりでした。
皆さんの状態から判断して、こちらで事前に簡単な図形を描いておき、それに色彩をして戴くものでした。皆さんが色を塗り始めている中、一人の人が、何もしていなかったので、何もしないと言う自由も保証したくて、声がけをしたら、怒ったような声と(言葉を上手く出せない)動作が返ってきました。そっと見守ることにして、しばらくすると、紙の隅の方に何かを描いているので、見ると人の絵を描いているんですよ・・・。今迄何もせず、ボーっと一日を過ごしていた人 なのです。その人の変化する過程を見ることができました。人は凄いですね、何がそうさせたのか分からないけれど、彼の力ですよね。(少し興奮気味に、一気に話しました。)

かお
そのお話を聴いて、感動で涙が出てきたわ。人の持っている、前進する力って凄いものですね。その患者様の変化するプロセスの中に、あなたも変化しながら共 に生きていたのですね。

Nさん

僕もですか?

かお
そうです。患者様一人では、起きなかったことですね。

かお

Nさん自身が、自分の立ち位置を長いこと模索し続けてきている中で、やっと彼らしい姿を取り戻した時でもありました。ホッとしました。
変化し成長する力は、その人の中にあります。その力が働き出すには、他者との関係が必要です。自分が一番大切な存在です。その大切な自分が、自分になっていくには、他者の存在が必要です。だからこそ、他者をも大切にしなくては・・・。
『心から信じて待つ』そんな言葉が、フッと浮かびました。