聴き方講座講師 若狭のコメント及び声がけ
9月×日
Aさん
「きのうは、本当に腹が立った。夫は好き勝手なことばかり言うし、子供達は、もうとっくに大人なのに、何も自分でしないで文句ばっかり言う。私は、お手伝 いさんではない!」すごい勢いで一気に話し出しました。
Aさんのお話を聴かせて戴く時に、どこに焦点を当てたらいいのでしょう。
日常多く言われる応じ方は「ご主人は、何と言ったの」「子供さん達は、どんな文句を言ったの」等と思われます。これらは、状況を理解するには、向いていま す。が ご主人や子供達に焦点が当てられて、目の前に、居ない人達のことを想像しながら,あたかもそうであるが如くに話は進んでいきます。Aさんの気持ちには少し も焦点があてられないままに・・・。
心理は、話しているその人の掛替えの無い世界。自分と他者の区別が、しっかりと付くように応じていきたい。『自己を知る』援助の関係を持たせて戴くのだか ら。
Aさんは、話していくうちに、夫や子供達の問題というより、そうさせてしまっている、自分の行動に気が付き、そして、その行動に駆り立てている、自分を知 ることができました。さらに、自分に合った、手だても一緒に考えていくことができました。