少人数のグループ制の学習会では、毎週聴き合い伝えあいが実践的に体験学習として繰り広げられています。
聴き方講座世話人 若狹のコメント・声がけ
1月×日
Aさん
「答えは、その人の中にある」って言われているけれど、それはどういうことか分からないのですが・・・。分からないから、それを知りたくて、他の人に聞いているのであって、自分の中にあるとは考えられない。
Bさん
考えについては分からないから、聞いてみるとか質問するって言う、そのことは、日常よくあることですよね。私も時々答えを知りたくて質問したりするし・・・。
Cさん
答えって何だろう。例えば情報とか、決まっていることとかなら、答えられますよね。だけど考え方については、自分の考えは言えるけど、それが質問してきた人には当てはまらない考え方や、答えの場合いも多いし
Dさん
そう。答えられないよね。自分にとっては正しい答えであっても、相手の、置かれている立場や、育ってきた環境等が全く違っているので、考え方や価値観は随分と違っていますよね。
お話を伺っていて、質問には、答えられることと、答えられないことがあると言うことですね。
Bさん
あっ そうですよね。聞かれても、答えられるものと、答えられないものがあります。うんうん。聞かれたことに答えたら、相手が機嫌を悪くしたり、こっちが否定されたりすることが時々あります。「聞いてきたから答えたでしょう」って、こっちも嫌な思いになってくる。
Aさん
私も、同じような経験があります。聞かれたから答えたのに、先日は「私はそうではないんだよねぇ。」等と言われちゃった・・・。
聞いてきた相手の方に、どうも『ほしい答え』がありそうですね。
Aさん
「答えはその人の中にある」って分かったわ。そう言うことだったのね。
Cさん
Aさんの「分かった」が伝わってきました。
Dさん
じゃー 質問や聞かれた時にどのようにしたら良いのでしょう。
Bさん
『どのようにしたら良いか』って、『どのように言ったら良いか』に置き換えても良いですか。
Dさん
はい。どのように言ったら良いか、です。
Bさん
何か良い言い方があって、それがあるなら知りたい・・・そんな感じ・・・。
Dさん
良い言い方・・自分で言ってみて、何かおかしいって今気が付いたわ。このことも人それぞれ違うのだから、自分の中に答えがあるんだよねぇ。『良いか、悪いか』の答えは、自分の中の基準だものねぇ。ついつい、答えが外にあると思って、外に求めちゃう。
Aさん
今のDさんとBさんのやり取りそのものが、聞いたり答えたりですよねぇ。
こたえるには『答える』と『応える』と言う文字を使う場合があって、カウンセリングは、『応える』と言う態度で聴かせて戴きたいです。その人の中に答えがあるならば、その人が自分の中に向かっていけるような、そのような関わりや応じ方、言葉遣いをして、『応えて』いきたい。そうすると、自分で自分の答えを 出していきますね。