少人数のグループ制の学習会では、毎週聴き合い伝えあいが実践的に体験学習として繰り広げられています。
聴き方講座世話人 若狹のコメント・声がけ
グループは札幌会場に13と、岩見沢会場、静内会場、余市、積丹会場があります。グループは始まったばかりの基礎学習から、20数年学び続けて、活動中の人達のグループまで、様々です。
いずれも、『傾聴』を通して、『共に育つ関わり』を思考と感情の両面から模索し、学び深めています。グループや受講生によって、話題もその流れも、深まり様もまちまち、それぞれです。
28年2月×日
Тさん
子供が小さかった頃○○○ことがあって、今こんな状態で○○○・・・云々
Bさん
うちの場合は、同じようなことがあって○○○・・・云々
Aさん
Тさんのお話は、今こんな状態・・○○○でよろしいですか。
Тさん
うん それで自分は○○○・・・
Aさん
そうなのぉ。あなたとしては○○○なんだねぇ
Bさん
それってこうやったら良いと思うよ。
Cさん
Тさんの話の処に戻し、Тさんの話を聴かせて戴きたいのですが。 云々
相手の話を相手のままに、そのまま聴かせて戴くのは、とても難しいことと思っています。Bさんのような受け答えは、日常よく見受けられることですし、傾聴を学んでいても、起こりうることです。
BさんはТさんの話を聴いて居るのではなく、聞いていて触発されて動いた自分の話を聞いて話しています。(相手の話を取って、自分のことを語り出している)またBさん自身の考え方、価値観を押し付けてしまうことも起きています。そしてその様な時、多くの場合、自分はしっかりと聞いているし、困っている人の為になっていると思い込んでいます。Bさんの価値観は、あくまでもBさんの役に立つものですが、ТさんにはТさんの考え方や価値基準があります。
語りながら自分で自分を観る(自分を知る)ことが、人が育つと言うことと関係しています。自分一人では、なかなか自分の姿が見えません。鏡を使わなければ、自分の顔ですら、自分で見ることができないことと同じです。
他者が居てくれるおかげで、様々な感情が湧きいでるし、それがそのまんま、あたかも鏡のように、自分に戻ってくると、自分の姿を知ることができます。
私達は、無意識に自分の感情に蓋をしていたり、自分の中で起こっていることなのに、他人のせいにしたりしていること等も多く、自分のことは、分からないことだらけです。矛盾する自分に向き合い、自分を知っていくことは、恐ろしくもあり触れたくもないことと、思わず逃げてしまうこともあります。しかしそれが できた時、大きな感動と変化が起こることをカウンセリングの関係の中で、沢山体験してきました。
カウンセラーと呼ばれる人は『傾聴を通し安全で安心のできる援助の人間関係を創っていく人』であり、そのプロセスが『カウンセリング』と言いたい。カウンセラーは、自分と向き合い人間として成長したい、と願っている人のお手伝いをしていきます。そして変化成長は本人のみが、なし得ることです。