受講生からの声
「ほんとうの強さ」 N ・ T (男性)
数か月前のカウンセリング学習会の中で、一緒に勉強しているKさんが口にした言葉「強い犬は吠えない」という言葉が私の中にずっと残っていました。この言葉を聞いて、私の今までの生き方を振り返るきっかけとなったため、今回はそのことについて書いてみようと思います。
学習会での何気ない会話の中で「強い犬は吠えないっていうくらいだから」とKさんが言葉にされていました。(実際にはこの様な言葉であったか自信はありませんが。そんな感じだったと私は記憶しています)詳しい会話の内容はもう覚えていませんが、何か人間関係に関する会話の内容をみんなで話していた場面だったと記憶しています。私は「強い犬は吠えない」というその言葉を聴いた瞬間、何か新しい自分に気づけそうな感覚が沸いてきました。
その日の学習会が終了した後も、私の中に「強い犬は吠えない」という言葉が残っていました。数日、数か月と経過していく中で、徐々にその言葉と繋がって、自分の生き方に対して気づきがやってきました。「思い起こせば、自分の生き様は、犬に例えると多くの場面でワンワン、キャンキャンと吠えて自分の存在を売り込もうとしてきたなぁ。でも、自分が目指す生き様は、今までの様にワンワン、キャンキャンと自分の存在を全面にアピールすることではなく、もっとゆったりと構え、ワンワン、キャンキャン吠えない犬の様な生き様ではないか」と感じたのです。そんな思いとKさんが話してくれた「強い犬は吠えない」が重なったのです。私は今まで、ワンワンキャンキャンと吠えなければ自分の存在を示すことができなかったのです。しかし、自分が「この人の近くに居たいなぁ」と感じる人は、今までの自分の様にワンワンキャンキャンと存在をアピールする人ではないのです。
まだ先は長い人生です。自分が「こうありたい」と思い描く自になるにも、年月や体験が必要だと思います。これからも様々な人との出会いから自分を成長させていきたいと思う毎日です。吠えなくても陰で他者を支えていける人になれる日は来るのでしょうか・・・