小人数のグループ制の学習会では、毎週聴き合い伝え合いが実践的に体験学習として繰り広げられています。
聴き方講座講師 若狭のコメント及び声がけ
10月×日
Оさん
とても不思議なことがおきたのですから。
仕事でお客様のクレーム電話を受けることがあるのですが、同僚の人達もここ数日同じ人からのクレーム対応で困っていました。
説明するのですが分かってもらえず、ますますお客様を怒らせてしまっていて、たまたま私が昨日応対することになったのです。
ここで学び始めて、一年以上経つし、とにかくお客様の気持ちをお客様のものとして、巻き込まれないように、そのまま聴かせて戴こうと対応してみました。
最初のうちは、すごい剣幕で怒鳴っておられたのですが、そのうち、いかに今毎日の暮らしや仕事が大変かとか、ご自分のことを語り出されました。
そのうち怒りも納まって来て、クレームのこともスムーズに終わりました。
そして電話を切られる時、「色々聞いてくれて有難う」って言われたのです。
対応の仕方で随分人は変わるものだなぁと思いました。
自他の区別をつけて、巻き込まれないように、そのまま聴かせて戴ただいた、そこのあたりをもう少し、教えて戴けますか。
Оさん
とにかく怒りの感情は、お客様のところにあることだし、自分の中に湧き起る感情は、自分のこととして、区別をつけ ました。とりあえず、自分の感情は置いてなき、怒りの感情は、お客様の中のものだとしたら、恐ろしさや、拒否感は自分に湧いてはきませんでした。
いつも学習会の中で、自他の区別をつけて、巻き込まれないようにと学んでいますから。
そうして聴いていたら、お客様の日常の大変さや、イライラの感情をぶつけたがっているのだなって、私なりに理解で きました。
できるだけ、相手の言葉を大切にしながら、応じていきました。
カウンセリングは、言葉が手掛かりですね。
その言葉で言い表そうとしている何か経験の世界があって、そこを大切にして差し上げたいですね。
感情を表現している言葉であれば、そのようにしか言いようがない、そのように言いたくなっているその人。表現されている言葉は、大切にしたい。
Оさん
相手の気持ちをできるだけ大切に応じていると、本当に・・そう。変わってしまうんですから。
話していくうちに、全く違う話が出てきて、私もびっくりしてしまいました。
お客様にとっても、あなたにとっても、とても良い体験になったと、私はお話を聴かせて戴いて、思っています。
( 『相手に添う』と言うことは、変化していく、そのプロセスを感じつつ、感じつつ添わせて戴くと言うことでしょうか・・・。理屈や知識で覚えることではなく、自分がそのように感じ取っていけているか。)