<ある日の出来事>
「すごい笑顔ですね・・・楽しそう、悩みとか無さそうですね」と、私はAさんから言葉をかけられました。
私は、「Aさんには私が楽しそうに見えたんですね」と、Aさんに言葉を返しました。Aさんは、「はい」と、言葉を返してくれましたが、それ以上のやり取りはありませんでした。
その後、一人になった私は、先程までの出来事と自分の感情について振り返りました。
「Aさんに笑顔を見せた自分は、Aさんには関係なく、その直前に別の出来事で不快な感情を持っていた。でも、その場で自分の不快な感情を周囲の人に知られたくなくて、わざと作り笑顔をした。すると、そんな私の傍に居たAさんから、上の様な言葉をかけられた。
私の状態とAさんから見えている私の状態に大きな差があったので、私は、Aさんに対して、Aさんには、私がそんな風に見えたんですね。と言葉を返した・・・
やっぱり、お互いの気持ちって、お互いが表面だけで捉えても分かることはできないものなんだんぁ」と、改めて感じました。
お互いに見えているところ、聞こえているところだけを受け取り合ってもわからない。だから、お互いの気持ちや状況を確認し合いながら、お互いのズレを少なくする。
「私は、あなたの顔を見ていて、楽しそうに見えたんだけど、あなたは楽しいの?
「あなたには、私の顔が楽しそうな顔をしている様に見えたんですね。楽しいかっていうと、実はそうでもないかもしれない・・・」
「あら、そうだったのね。聞いてみないとわからないものね」
カウンセリングを長く体験・学習していても、日常生活では相手の事を自分の側の物差しで解釈して、相手を理解したつもりになっている場面も多く存在します。
学び・体験し続けることで、少しずつではありますが、相手のことを、自分の物差しで勝手に図って決めつけるところは少なくなってきていると自覚してきていますが・・・。
学びに終わりを感じません。
2024,8,10 (成)