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2024/12/01

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 118

この度 企業様での年内予定分のお仕事が無事に終了しました。企業様には、ご縁をいただき心より御礼を申し上げます。職員の皆様お一人お一人と、限られた時間ではありましたが、言葉を交わすことができました。新たな体験をとおして御自分に触れ、それぞれの方向性が明確になり、今後に繋げていく足掛かりになったのでは、と考えております。

 

一カ所は函館市にある就労準備支援事業所『リビングシンク』様での支援員研修でした。引きこもりの人々、障害や病気等を抱えている人々を対象にした、居場所づくりと就労につなげる支援を行っている事業所様です。対象となる人々とお目にかかるだけでも困難な中、コミュニケーションをとりながら就労に繋げていくことを考えると、職員の皆様の葛藤やご努力は推して知るべしです。利用者様との人間関係づくりに役立ててほしいとの思いもありました。何よりも職員同士の人間関係を円滑にし、心の安定を保つことを目指してのカウンセリング・傾聴についての研修でした。

 

もう一カ所は札幌市内にある『株式会社オープンソース』様です。職業上在宅勤務の人々もおり、直接他者とのコミュニケーションが少ないと伺っていました。人間関係を持っていただく体験の場としての小グループ研修と、個人のメンタル面での安定としてのカウンセリングのいずれかを、職員全員の皆様対象に行われました。『今の世の中、先の見通しがまったくできない。以前であれば、常識とか、こうしたら良い等の考え方があったけれど、今それは全く通用しない。だからこそ、一人一人の心の安定や人育てが必要だ。』お仕事をいただいた時の社長様の言葉が今でも残っています。

 

世の中が(特に『人』そのものの存在に対してですが)何か得体のしれない大きな流れになって進んでいると若干の不安を伴った危惧を感じているのは私だけでしょうか。人(有機体)として本来持ち合わせている機能の一部分のみが肥大化していくように感じています。生命体のバランスが崩れていくのも、環境に適応していく人間の姿なのかもしれません。だからこそ『自分育て』『人育て』が、とても大事な毎日だと、つくづく思います。

他者との関係が人を人間として育んでくれます。人は全く違う存在なのでその違いが葛藤も生み出しますが、それは同時に自分を育ててくれる『芽』でもあります。違いを認め合いながら、じっくりと腰を据え、コツコツと歩いていくしかありません。(たまには座り込んで休むこともバランスをとるには必要です。)

 

(若) 令和6年11月30日 筆