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2025/06/17

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 131

 

「招きネコから親子の思い出」

 

私が作成している、羊毛フェルトの招きネコです。

 

この猫のモデルは、以前私の実家にあった大きなぬいぐるみです。

実家にあったそのぬいぐるみは、とても大きなものでした。例えるなら、小さな洗濯機くらいの大きさはあったと思います。

 

そのネコは、ある日、数年前に他界した父が、30年くらい前にパチンコの景品として持ってきた物でした。ぬいぐるみを持ってきた当日の父は、大きなぬいぐるみを抱えて「持ってきたわ」と。私の母は、父に対して「そんなでっかい物持ってきて、置くところ無いよ」と、少し呆れ気味に言いました。しかし私は、猫の笑顔が優しく感じて良い印象を持ちました。

 

父は、大きなそのぬいぐるみを、居間の窓際に座布団を敷いてその上に置きました。その日から、そのぬいぐるみの居場所は、その場に固定されました。その後、引っ越し等もありましたが、家が変わっても、そのぬいぐるみは変わらず新しい家の窓際に当たり前の様に置かれていました。

 

あのぬいぐるみは、私達親子が過ごしてきた経過を笑顔で見守っていました。父と酒を飲んで、酔っぱらってぬいぐるみに抱きついたり、話しかけたりした事もありました。

 

しかし、実家を処分する際、そのぬいぐるみを処分してしまいました。(大きくて今後の暮らしには置き場に困るという理由等あり)

 

ぬいぐるみとの別れから数年、今回、そのぬいぐるみを思い出しながら羊毛で小さなネコを作成してみました。母に見せると「あら懐かしい・・・お父さんが持ってきたもんね・・・お父さん、ああいうもの好きだったんだわ」と。

 

ぬいぐるみという物を通じて、父との関係性や親子の歴史を振り返るきっかけになりました。

私の妻が言いました「あなたが作った羊毛の小さな招きネコは、あの実家に居た大きなぬいぐるみネコの生まれ代わりだよきっと」と。

 

私は、その言葉を聞いて嬉しさを感じました。    2025.6.13 (成)