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2021/02/15

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 27

「私だけの色・・・」

 

 私には憧れている師匠が居ます。師匠と接していて、いつも「凄い人だなぁ」と感じています。師匠の様になりたいと、師匠の姿を目標としてきました。「師匠の前では上手くやりたい」という思いが強く、師匠の前では緊張している自分が居ました。自分の姿が師匠に近い状態になる事が正解という考えになっていていたのです。

 

 最近気がついた事があります。それは、師匠が居てもあるがままの自分の姿で時間を過ごす事が出来ている感覚が出てきたことです。その後、私の中で「自分が今まで長年持ってきたものから一皮剥けた」という感覚がやってきました。「この感覚は何だろう・・・」と、時間をかけて答えがやってくるのを待っていました。

 

 ある日その答えが沸いてきました。「私は私、師匠は師匠、師匠と私は別、師匠にしか無いものがあるのと同じで、師匠に無いものを私も持っている。・・・私は私でいいんだ」と。その言葉を私の中で捉えた瞬間から、最近感じていた「自分が今まで長年持ってきたものから一皮剥けた」という感覚がはっきりしました。私が孤として一歩独立できたのです。

 

 私の経験してきた事・学んだ知識などは、まぎれもなく私自身の宝であり私の中にしか存在しないオリジナルです。一皮剥けた私は「自分を信じて進んでいいよ」と自分に声をかけます。ただ、人としての器の大きさや流儀等では師匠に数ミリも及びませんから、師匠から私が学ぶものはまだまだあります。師匠から得たものを、私がどう自分色に色付けして活かして行けるか。まだまだ大きく深くなって生きたいという意欲が私の中に沸いています。

2021.2.11 (成)