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2021/05/15

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 33

「教育の現場でも?・・・」

 

仕事が休みだった平日の朝、天気が良かった事もあり、私は近所をランニングしていました。小学校のグランドの傍を通ると、グランドには小学校低学年の1クラスの生徒数十名と担任と思われる女性の先生の姿がありました。私が見る限り、授業が終わりグランドから教室に戻る状況の様子です。生徒たちはそれぞれにおしゃべりなどをして、列も秩序なくバラバラになっていました。その時、女の先生が「みんなが2列になったら教室へ戻ります」とだけ言って、先生は生徒の様子を黙って見ていました。

 

 私はランニングをしていましたので、足を止める事無くその場を通り過ぎました。しかし、私の頭の中に先生が発した「みんなが2列になったら教室に戻ります・・・」という言葉が残りました。私は、自分がその言葉に何を感じているのか?探してみました。私の中に沸いてきたのは、「あの先生の言葉掛けは凄い・・・」みんなが2列になったら教室に戻りますって、子供たちが自分たちの力で2列になる状況を待つ声掛けです。これは生徒の自主性が育つところに関わる言葉掛けだと感じました。例えば「はい、教室に戻るので2列になってください、ほら○○君はもっと左に・・しゃべるのをやめなさい」と先生主導で生徒を動かすやり方もあります。「みんなが2列になったら教室に戻ります」という声掛けは、その後の行動を生徒に預けた声掛けの様に感じました。

 

 今になって思えば、ランニングをしていても足を止めてその後の結末がどんな風になったのか見届けていればよかったなぁと、後悔しています。

 

                                      2021.5.3  (成)