「夜のカウンセリング学習会」
私は札幌カウンセリング学習センターで、夜に学習会の世話人をしています。この学習会が始まったきっかけは、私と同様に福祉の現場で仕事をしている仲間の数名から「仕事で利用者と関る事に困っているため、カウンセリングを学びたい」といった声が挙がったことからでした。みんな日中はシフトで仕事に入っているため、学習会は「夜19時から」という形になりました。
学習会の中では、福祉職に就く皆さんから、利用者の方々や上司・後輩とのやりとりを通して湧いた気持ちの葛藤などが語られます。もちろん、世話人である私も自分の気持ちを語りたくなったら語って、参加者の皆さんに私の話を聴いていただく場面もあります。
聴き手の側(話している人以外の学習会参加者)は、話している人の話を丁寧に聴くという事をその場で体験していきます。まさに今この場で、自然に話し手と聴き手になりカウンセリングを体験学習していきます。
この様な流れを通して、話し手の方が抱えていた葛藤やモヤモヤ等が整理されていく事もあります。また、他者の話を聴いていて、自分の中で新しい感覚が湧く事もあります。世話人である私が意識しているのは、学習会のこの場が参加者にとって自分の気持ちを話しても否定されない・怖さや脅威の無い場でありたいという事です。話の途中で、教材も使用します。教材は、当センター代表の若狭恵美子先生が書いた、
※センターで購入いただけます。
上記2冊です。本をじっくり読み、参加者それぞれのところで言葉にしたくなったら語ってもらいます。(黙っているも良し・・・無理に発言は求めません)不思議な事に、本に書かれている内容と学習グループ内で語られた内容がリンクする事が多くあります。学習会は1回2時間ですが、参加者からは「終わるまで時計を一回も見なかった・・・時間が過ぎるのが早い」「今日学習体験した感覚を明日の仕事に活かせそう」「支援をするうえで大切にしたい事がみつかった」などの感想も聞こえてきます。
福祉の現場職員の多くは、利用者やその家族・上司や後輩との関り方に悩みを抱えています。その悩みを現場で仲間と共有する時間を作る事は難しい場合も多いでしょう。あ、今日も新しい学習会参加者が増えました。
2022.6.9 (成)