知床半島沖での観光船の痛ましい事故があってから半年が経ちました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げますとともに一刻も早く全員がご家族
のもとに帰えることができますよう心からお祈り申し上げます
現在ある小型観光船や大型船の運航は、冬季休業に入ったとの情報がありました。それにしても、ご遺族、関係者、地域住民の皆様等多くの人々が、どの様にか深い哀しみや不安に襲われておられるか、察するに余りあるものがあります。
数日前 朝のテレビのニュースで事故後の現在の情報が流れました。まだ見つかっておられない方々を何とか見つけて差し上げたい、ご家族のもとに帰して差し上げたいと横なぐりの雨の中を探し続けるボランティアの男性のお姿でした。理屈も何もなく、突き動かされるままに一心不乱に行動する人間の底知れぬ哀しいほどのエネルギーの凄さを感じ、涙になりました。
そこには、もはや説明も言葉も必要ない。否 言葉で表現することができないほどの湧きあがるものが伝わってきました。観る人に対して人生観や生き様が変わる程の感じて動く何かを与えるとは、このような人間のお姿なのだと思います。
私達は自分の立っている処で、哀しいほどの心の動きに感じ入り、躊躇することなく自分を生きる時を持つことができているのでしょうか。
私は自分の足元にあるたくさんの体験に、心動く自分を素直に感じ取っていけているのだろうか。
日常での何気ない人との関係の中で、心動く自分を知りそれを受け取っていける力、それを伝える力をもっと育てていく自分で在りたいと思います。
(若)4年10月28日 筆