「コントから」
先日テレビのお笑い番組で、「ベテランになったお笑い芸人たちが、若い時にやっていたコントのネタを今やってみたらどうなるのか?」という企画をやっていました。私がその日見たのは、2組のお笑い芸人のコントでした。番組の流れとして、まずはお笑いコンビが若い時にやっていたコントの映像を見ます。(コントをやっていた当事者と、その他のお笑い芸人で)
コントをやっていた過去の自分たちの映像を見て、そのコントをやっていたコンビ二人から「なんか俺ららしくない」「表情が硬い・・・もっとコミカルで良い・・・声を出す時の身体の角度が悪い」「突っ込みで声を出すタイミングが、0,2秒早い」などという様な言葉が発せられていました。
次に、過去に行ったコントと同じネタのコントを、今その場で実際にやるという流れがありました。素人のこちらから見ていても、過去のVTRとの大きな違いを感じました。「面白い・・・過去のコントと全然違う」と。コントに対する過去と現在の違いについて、その場でコントを見ていた他の芸人から、良くなっていると感じた点などが語られます。僕は思いました。「何と専門的な・・・物事を細分化して突き詰めていくというのはこういう事なのか。同じコントをやっても、過去から現在まで芸に対して鍛錬する事を通して、成長して変化していくという事だ・・・これはカウンセリングの分野でも同じ事が言える・・・」と。
歌を唄う、料理をする、踊りを踊る、ボールを打つ、人の話を聴くなど、行為としては同じ行為をしていても、それを行う人が変われば素晴らしい歌になり踊りになる。ただ、その域に到達するには、日々コツコツと地道に鍛錬を継続していく事でしか得られないものなのだと感じます。小手先で何とかやろうとしているうちは、偽物なんだと思います。「あぁ、少しずつでも本物になっていけますように・・・。」
2022.11.7(成)