毎週行われている学習会(傾聴講座)の様子から
基礎学習ではロジャーズのパーソナリティ理論をベースに『今ここでの自分を言葉にする』(過去の出来事や考え方ではなく、たった今動いている自分に焦点を当てる)『相手の話を相手のままに聴かせていただく』(自分の勝手な価値観で分かってしまう聞き方をしない)が体験的に行われています。このことを、理解し体得していくにはかなりの時間がかかります。生命体としての自分を客観視することを覚えていくと同時に、目の前に居られる他者が『生命体である自分を客観視・客体視できる』援助的関わりの応答を実体験しながら人間理解をしていく学びです。
カウンセラーとして,また福祉・教育・医療関係での専門家として活躍されている人達のグループもあります。現場での関わり方の分からなさや葛藤をとおし、意識化されていない自らの心に焦点を当てる関わりが展開されています。深さと広さを伴った気付きが毎回起こり、感動を伴った充実感があります。
いずれも心理療法の目的や方向性でもある『自己を知る』『自分が自分になる』学びであって『人間的成長』といわれるところです。
その様な日々、受講生から時々いただく言葉があります。『センターでの語り合う場は特別で、このような人間関係の場はなかなか他では得られない。』『いろいろな学びをして来たが、このような学びをしてこなかった。』『今迄分からなかった世界が観えてきた。』『苦しかったことが、整理できて来た。』『他で学んできたことが一つ一つ繋がって理解できる。』『悩みの原点が観える。』『生きることに整理がついてくる。』等々
誰しもが知覚されるものやそれに伴う考え方は、自分で意識化出来る範囲でしかありません。当センターの学習会(傾聴講座)は仲間と共に様々な方向から自分を広げ『生命体に聴きながら、主体的に社会性を持って生きていく人』になる人間関係を、共に学ぶ場です。そのことが自分にとっても、また接する人々にとっても、大きく役に立つことだと確信しています。
ご一緒に学んでいきませんか。いつでもお待ちしています。
(若)2023年8月28日 筆