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2021/08/08

ちょっと一息 39

「自分はどうかな?」

 

「年齢はただの数字です。あきらめないで~。」

テレビから流れてきた言葉に手が止まり、画面に目を向けてしまいました。

90歳の現役インストラクターの女性が、前屈をし、その柔軟性を見せてくれています。

その姿を見て、この方の言葉はなるほど説得力がある…と思いました。

同じ日にラジオで、俳優の鈴木福さんが誕生日の話をしていました。

「17日に17歳になりました。これは、一生に一度のことなので、特別な誕生日になりました。」なるほど。確かにそうだ。誕生日はもともと特別な日だと思っていたけど、さらに特別な誕生日になる…そのように考えられる鈴木福さんは、特別な時間を実感し味わうことができたのではないかと想像しました。

 

私にとって持ち合わせていなかった感覚だったので、お二人の言葉をもう一度自分で呟いてみました。

福さんの言葉からは、私に見合った日付はとっくに通り過ぎているので、そんな風に思えたらより楽しめただろうな…と過去を振り返り想像して少しニヤリとなる感じでしたが、インストラクターの女性の言葉は、少し違っていました。

この先、年齢を重ねていくことで、自分の心もちがどのように変化していくかは分かりませんが、『ただの数字』という考え方が新たに入ってくると、それを言葉にすることで、年齢のせいにしてあきらめそうなことを、一旦リセットして今の自分自身の状態に目を向け、状態に見合った選択をするきっかけになりそうだな…と未来へ向けての想像がおきました。

 

 特別だと思えば特別になるし、ただの○○と思えばそこにこだわらなくなる…同じ事柄でも、見方を変えるだけで、捉え方が変化していくようです。これは年齢だけの話しではなく、日常の様々な出来事にも通用する話だと思いました。

一つの事象をどのように見て、聞いて、感じているかは自分の中で起きること。他者は他者でそれが起きているので、捉え方は千差万別、人それぞれです。自分に無かった考え方に触れた時、自分はどうかな?と検討してみると、なんだか自分の世界が広がったり、自分の気持ちがはっきりしたりと、あまり意識しないでいた処に向き合うきっかけになるようです。

私は今、どの様に気持ちが動いたのかな?どのように捉えたのかな?

意識を自分に向けてたずねていくことで、自分の中にある世界の一部が垣間見えてきます。まるで小宇宙のようなその世界をゆっくりと時間をかけて旅しながら、色んな私に出会っていることを実感している日々です。

 

(N)