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2022/08/22

ちょっと一息 64

8月6日に想う

 

今年も8月6日がやってきました。

広島で生まれ育った私にとって、こちらでの生活が長くなってしまった今でもこの日は特別な日です。

もしかすると、こちらで生活を始めてからの方が特別な想いは強くなっているのかもしれません。

この日の朝は可能な限り平和記念式典(正式名称 広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)の中継を観て、それができなくても8時15分には必ず黙とうを捧げる生活を続けています。

 

「初めて原爆ドームを見た時その姿に、足がすくんだ。」こちらに住み始めた頃言われたその言葉に、逆に驚いた自分がいました。息子が6年生の時訪れた平和資料館で、展示された資料を無言で見つめる姿が印象に残りました。私は、広島に住んでいながら、あまりにも身近過ぎて、貴重な遺産の数々に無頓着になっていたことに離れたことで気付きました。

 

普段の生活では思い出すことも少なくなった広島の街並みが映し出されると、まるでタイムスリップしたかのように広島での生活が思い出され、様ざまな感情が湧き上がってきます。

20代前半まで暮らした広島の街並みは、今、随分変わった印象を受けますが、そんな中で今もなお、変わらずそこにあり続ける原爆ドームと平和公園に、住んでいた当時とは違う想いが湧いてきます。

 

私にとって8月6日は、ふるさと広島に想いを馳せ、今ここで生きていることへの感謝と平和への祈りを捧げる日となっています。

 

2022・8.15(N)