呼び名
冬になり毎年のことではありますが、また雪かきが始まりました。隣家のおじさんがこまめに雪かきされる方なので、うちも(出来るだけ合わせて)きれいにかこうと心掛けています。 2,3日前の雪かき最中、お隣のおじさんも雪かきに出てきました。挨拶をすると「奥さん、こっち(隣家とうちの駐車場の間の道路)までやってくれなくっていいよ」と言われました。 おじさんのほうがきれいにしてくれている回数が多いし、やれる時にはうちも・・と思っているので「ちょっとしかやらないので・・」と返しました。そのやりとりから続いて少しのあいだおしゃべりしながら雪かきをする、そんな時間でした。
他愛もない会話で和やかな雰囲気ではあったのですが、時折「奥さん 〇〇〇 」と、私を指す言葉(私を呼ぶ言葉)に私自身がどうもピンとこなさを感じていました。
生きていると色々な人間関係があります。お互い名前を知っている関係だけではなく、ご近所さんのように顔見知りだけれどお互いの名前を知らない関係も当然あります。様々な関係があるわけですから自分の呼ばれ方も多数あります。
苗字で呼ばれる事が多い方、名前で呼ばれる事が多い方。あだ名で呼び慣れている方・・ お子さんがいらっしゃる方は “ お父さん。 お母さん。 パパ。 ママ。・・等 ”と呼ばれる事が圧倒的に多いでしょうし、 “ 社長。 部長。 店長。 オーナー。・・等 ”仕事上の肩書で呼ばれる事が多い方もいらっしゃるでしょう。
私自身もその場その場(その時々の関係)で色々な呼び方をされますが、振り返ってみると学生時代から今まで “さん・ちゃん付けから呼び捨てまで” 名前で呼ばれる事が非常に多いのです。
普段は全く意識せずにいましたが、この雪かき最中の「奥さん」と呼ばれた時間があってから 自分自身が「名前」で呼ばれる事にとてもしっくりきていることに気付きました。 私という人間を表すのにピッタリな呼び名と言っても過言ではないほど、自分の中にある(自分のイメージ)に合っているように感じています。逆に呼ばれ慣れていない「奥さん」という呼び方には、自分以外の人を呼んでいるように感じるくらいの違和感というかしっくりこなさを感じます。 どちらも私をさす呼び方なのにこんなにも違う感じ方になるのか、と知る事が出来た時間でした。 (S)