少人数のグループ制の学習会では、毎週聴き合い伝え合いが実践的に体験学習として繰り広げられています。
🙂 聴き方講座世話人若狹のコメント・声がけ
学習会でのひとコマ
30年12月
Kさん
お話を聴かせていただいている時に話し手の人が「私は能力がない」って言ったんです。「あなたは能力がない」ってそのまま応答する訳にもいかないし…。
また別な日に
Xさん
Aさんが「自分の○○が駄目なんだよねぇ」とおっしゃった。「違う」とも言えないし、でもご本人が言っているので「そうですね」とも言えずに……困っちゃった。
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演習を行った際にKさんやXさんのような疑問が生じ、聴き手の身動きが取れなくなってしまう時があります。話し手の方が言ったからと言って、単にオウム返しのように反復しては、相手を馬鹿にしたような言い方になってしまいますし、反復して言ってはみたものの、後味の悪さが聴き手に残ってしまうこともあります。
『どうしたら良いか』『困ってしまう』とは、既に聴き手の気持であって、その自分の気持に留まってあれやこれやし始めています。
相手の話は相手の思いが込められていて、その様に表現せざるを得ない、或はそのような表現の仕方になってしまっています。あたかもその人自身のように(内側からの理解)感じ取って、聴かせていただくと、どの様な応じ様(言葉遣い・声の抑揚・声の大きさ・リズム・態度等)になるのでしょうね。
言葉(音声言語・身体言語)は体験したことのほんの一部が表現されたものです。その時々の心の動きや、抑え込まれ意識に昇らないようになっている心の動き、歪曲されて事実からどんどん離れてしまっている心の動きを、話し手に添いつつ意識化できるような関係を持てたならと思っています。