少人数のグループ制の学習会では、毎週聴き合い伝え合いが実践的に体験学習として繰り広げられています。
🙂 聴き方講座世話人若狹のコメント・声がけ
学習会でのひとコマ
令和元年6月
Мさん
今Aさんのお話を聴かせていただいていて、『間』とか『沈黙』があったのですが、どうしたら良いか分からなくなって、焦ってしまいました。
Bさん
うんうん 『間』とか『沈黙』の時って、どうして良いか分からなくなって焦ってしまう。
Мさん
そうなの。Aさんのお話に付いていけなくなっちゃって。何を考えているのだろうかとか、何か声がけをしなくちゃとか…。
Bさん
何か声がけを…と思ったら、言葉を探し始めちゃうね。
Aさん
あの時私は、自分はどうしたいのかなぁって考えていたので、聞いてくれていたМさんのことは全く気になっていなかったと言うか、目にも入っていませんでした。
🙂
どうしたら良いかとか、分からなくなったとか、焦ってしまったのは、誰?
Мさん
私の中で起きた私の話です。
🙂
そうすると、その時相手の話を聴かせていただいているのではなく、自分の話、自分のことを聞いていたと言うことですね。まず、自分と他者の区別をつけましょう。
間と沈黙は、少し意味合いが違ってきますので分けますが、沈黙にも様々な意味合いがあります。沈黙って、どういう時に起こりますか? (15秒沈黙)
はい 今 『15秒の沈黙』がありましたけれど、それぞれの中で何が起きていたのか言葉にして教えていただけますか。
Kさん
私は、自分の生活の中で起こった沈黙を、探していました。凄く怒られた経験があって、其れ以来、言いたいけど怖くて言えない時は、ずーっと沈黙です。
Bさん
言いたくない時、言うことがなくなった時、何でだろうと考えたり、自分の気持を見たりしている時…等沈黙の種類を考えていました。
Aさん
言いたいのだけど、言いたい言葉が見つからない時とか、正直に言うことができずにいる時もありますね。
Мさん
凄く一杯沈黙にも意味があるのですね。さっきのケースでは、沈黙の中身は何なのか分からなくて、一生懸命私が考えて焦っていたように思います。でも今先生が話されたように分からなかったら、教えていただくと良いんですものねぇ。
🙂
今皆さんは11秒の沈黙の間中、ご自分に向かう体験をされました。その体験の世界は、他者が考えたって分かり様がありません。良いも悪いもなく、相手の体験の世界を教えていただくしかありません。想像することはできますが、それは、相手の事実ではありませんね。想像は、あくまでも想像です。
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沈黙にも様々な沈黙があって、その対応は沈黙の数だけあります。カウンセリングでは、自分を客観視する、自己を知ると言う目的があるので、沈黙はとても大切な時間です。その沈黙と言う表現をしながら、相手の方は何を体験しておられるのでしょうか。学ぶ者としては、相手の世界に寄り添って、見守りつつ聴かせていただきながら体感していくしかない。考えて理解するのとは違います。推測したり、分析してしまうと、『生きて在る相手の事実の世界』から離れてしまいます。それで分かったつもりになってしまうことが何と多いことでしょう