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2013/09/20

学習テーマから

カウンセリングの目的・目標


カウンセリングは、関係の中から、クライエント (以下、Cl とする) がその人らしくなっていく過程を体験していただくこと、心理的適応を目指すことを目的とする。さらには、その体験過程を経て、人格の変容、すなわち、その人がその人らしく成長していくことを目指すことが目標であると考える。

まず、カウンセリングにおけるClとは、悩みや課題を抱え、心理的に適応できていない状態の人を対象としていると理解している。


関係とは、カウンセラー(以下、Coとする) とClとの間の関係を指し、CoはClが恐れることなく安全に話すことのできる場や関係のことである。ClにとってCoとの関係が安全であると、自分の気持ちや考えを素直に話すことにつながると思われる。心理的不適応状態のClが、ありのままの自分の気持ちや考えを言葉にすることで、改めて、自分のそれを実感したり、今まで無意識であった自分の感情に気づいたりすることができると思う。自分の気持ちや考えを感じ、改めて自分を知っていく、そしてClなりの適応の仕方で、自分を認めていくような過程を体験していただくことで、心理的適応が図られると考える。しかし、体験の中での気づきの部分がClにとって必ずしも心地よいものとして感じられない可能性が考えられる。どのような時か。それは、感情、感じ方や考えが今まで培ってきた自己概念と一致していないときに生じるものと考える。気づきが心地よくないものとして感じられたり、はっきり実感できなかったり、自分の意識の外側に無意識におかれたりする等、Clによって様々な反応が推測される。このような状態から、その人なりの適応が図られる過程において、自己概念が変化、再構築されるものと理解している。したがって、悩みが悩みでなくなる、別の似たような事柄が生じても、既に自分なりの適応の仕方があるので、新しい悩みにならないことが可能となりえる。このような在り様が、人格の変容というカウンセリングにおける目標であると自分は考える。



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