ブログ

2016/03/15

学習会でのひとコマ 36

少人数のグループ制の学習会では、毎週聴き合い伝えあいが実践的に体験学習として繰り広げられています。

かお 聴き方講座世話人 若狹のコメント・声がけ

 

28年2月×

話をしている人の『どこに焦点を当てて聴かせて戴くか』が話題になりました。

そのきっかけになったのは、グループ内で発せられた言葉でした。その言葉があってから、少し日にちが経ってから、実践活動をしている人達の別のグループで、話題として提供されました。勿論 他者に対する援助の人間関係を、明らかにしていく学びとして、です。

「変わりたいと思って通って来ているのに、少しも私は変わらない・・・」と攻撃的な思いが込められた言葉がやってきました。言葉を発したご本人は今でも休まず通い続けています。

その話が伝わって来た時の自分の反応は?

自分だったらどこに焦点を当てて聴かせて戴くの? 応答するの?

・あなたの変わるって・・?

・それでも通い続けている、その思いは何なのでしょうか。

・自分が変わらないことを、こちらにぶつけたくなる今そんな気持ちなのですね。そこは何なのでしょう

・『変わる』は誰の処で起きることなのでしょうねぇ     等々

いずれにしても、今 目の前で話しをしている人の心の動きに添って、相手を内側から理解していこうと、傾聴をしていきます。相手の心の世界に入らせて戴こうとする時、入り口は沢山あります。聴き手のこちら側に聴こえてきた処を、丁寧に応答していきますので、こちら側の態度、在り様、感性が問われることでもあります。応答により、話の流れが随分と変わってしまいますし、何よりも話している人が、自分を知り自分の人生を生きるせっかくの機会を邪魔しかねません。

「自分の焦点の当て方が弱いし、甘いなぁ」

と声になった人もいました。

いずれにしても、聴き手の自分が感じ取れなくては、応ずることはできないですし、しっかり相手に添って聴き入らなくては、相手の心の世界は聴こえては来ないです。自他の区別がつかず、相手の世界に巻き込まれていては、自分を守ってしまい、なおのこと、相手の心が聴こえてはきません。カウンセラーも自分を育てていかなければ・・・ですね。

元々人は、他者に変えてもらう存在でも、変えられる存在でもないと考えています。変わっていかれるのは、ご本人の処です。そして必ずしも、自分が変化し続けていることを自覚・意識化出来ているとは限りません。

 

カール・ロジャーズのカウンセリングについての仮設

効果的なカウンセリングとは、クライエントをして、自分の新しい方向を目指して、積極的に歩み出すことができる程度にまで、自分と言うものについての理解を達成できるようにする、明確に構成された許容的な関係によって成立するものである。