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2021/02/01

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 26

令和3年を迎えました。そして気が付くと、あっという間に、時間が過ぎ去っていきます。
新しい年も、コロナ・コロナで、様々な予定が、縮小や自粛を余儀なくされています。それにしても、心に区切りが付かず、しっかりとイメージ化されないままに、暦の数字の羅列に、追われているような毎日を、過ごしている感じがするのは、私だけでしょうか。

ちょうど一年ほど前の、雪まつり前後から、「コロナウイルスが …」と話題になり始めた記憶があります。その後、学校教育に伴う行事を始め、長い間伝わり、受け継がれてきている、多くの行事が、中止になりました。地域社会での行事や、家庭の中でさえも、一堂に集まることが避けられています。節目節目に、決められた行事を行うことは、周りの人々に心を寄せながら、過ぎた日々への感謝や、新たな日々に向かう願いが、込められていると考えています。行事を行うことで、自分の心の置き所に『終えた』を置くことができ、区切りをつけることができます。日々の暮らしの中にあっても、繰り返し当たり前のように過ぎていく、小さな出来事も、意識することは、ほとんどないけれど、『終えて』前に進んでいます。行事としての形式や、言葉に託して行われるそれらは、心の儀式として、とても深い意味があり、大切なことなのだと、改めて思います。

一方 個人個人の心の世界は、いつまでも『終えた』にならず、前進できない状態になることもあり、過去の出来事が、生きている『今』を苦しめる場合があります。自分が自分に捉われてしまい『終えた』を心に置けず、不安な毎日を過ごす日々を、何度も経験しています。
カウンセリング関係の時間は、捉われている過去への思いや、先の見えない不安を紐解き、自分の心の置き処に、『終えた』を明確に置きつつ歩む過程、でもあるのかもしれません。私にとっては、同時に『人間 生命体の不思議』を、感動をもって、思い知らされる過程でもあります。

今年は、どの様な一年になるのでしょうか。一層 具体的な行動を伴った、危機に対する対応が、一人一人に必要になってきます。自然災害も多く、私達の心の動きも、どの様になっていくのでしょうか。『 平和と、心身共に健やかな日々を 』と願わずにはおられません。
現実・事実を受けとめ、見極めつつ、与えられた出会いを、丁寧に心に置いて進む一年、にしていきたいと、思っています。
(若)3年1月23日 筆