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2021/10/16

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 43

「果物の声を聴く」

 

 ある日曜日、私は暇つぶしにテレビをみていました。その番組の中で、果物農家を営んでいる人の話で「果物の声が聴ける様になれば、ちょうど良い収穫の時期がわかる。だから、果物の声を聴きなさい」という様な言葉が出てきていました。私は、「果物の声を聴く・・・」と、頭の中でイメージしてみました。その後、私の中に沸いたものは「果物から声は聞こえない・・・聴こえるとすれば、果物を通して自分の声を聴くということだ・・・ならば、自分が果物を通して感じる感覚・・・果物を見て、触って、臭いを嗅いで、時には味わって等という自分の感性を育てることを意味しているなぁ」と、自分なりの答えを出しました。

 

私は思い出します。いつか見た映画でも、あんこを作っているお婆さんが「あんこの声を聴かないとだめなのよ」という様な言葉を発して、お婆さんが若いあんこ職人に指導していました。それは実際にあんこを火に掛けている時に、音が変わってくるとか、何かしら変化があるのかもしれません。でも、それを聞き取るのは自分自身です。聞こえないならば、その人にとっては無いものと同じになってしまいます。何が言いたいのか?ということですが、全て自分ということなんだなぁ~と。自分の感性が育てば、見えるもの・聴こえるものなどが増えていきます。大きく・深く自分という人間を育てていきたいです。

 

2021.9.24  (成)