ブログ

2023/05/15

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 81

「相手に求める変化」

 

私の職場では、お昼休みに職員間で様々な会話のやりとりが行われています。私もその中に入る事があり、小さなストレス発散になっています。

 

ある日の昼休み、職員のAさんが私に対して「夫に変わって欲しいと思うところがあって、どうやったら夫に変わってもらえるんだろうか・・・」という様な言葉をかけてきました。私はAさんに対して、「変わって欲しいって思うところがあるんだぁ・・・」と自然にAさんが使った言葉をAさんに返しました。Aさんは「そうなの」と、言葉を発しました。

Aさんはその後も夫の行動やその行動に対するAさんの思い等話を続けていましたので、私はAさんに添う形でAさんの話を聴かせていただきました。

 

Aさんと私が所属する職場は福祉の現場で、利用者さんと関りながら関係性を作っていく色合いが強い場所です。そういう立場に身を置いているAさんであるという事と、私とAさんの関係性上でも、「夫に変わってもらいたい・・・どうやったら夫に変わってもらえるんだろうか・・・」というAさんの捉え方以外の視点があると広く物事を捉える事ができるだろう。そういう思いで、私はAさんに対して、冗談交じりで次の言葉をかけました。

「Aさんが夫に変わってほしいと思ったら一番早い方法があります。お伝えしましょうか?(笑い)」と。Aさんは、「なに?」と、身を乗り出している雰囲気です。

 

私はAさんに対して笑いながら「Aさんが変わる事ですよ(笑い)」と言葉を届けました。Aさんと私の会話を聞いていた他のスタッフBさんが「今〇〇さんがAさんに伝えた答え、いつものやり取りから何となく予測つきましたよ(笑い)」と。私はAさんに対して「もしかしたらAさんの夫も、Aさんと同じ様にAさんに変わってほしいって思っていたりして(笑い)」と言葉を届けました。Aさんから「それはそうかも(笑い)」と言葉が出ました。我が職場はいつもこんな笑いの会話が繰り広げられています。

 

「相手に変わってもらいたい」こういう言葉は、一般的にどの場面でも比較的多く聞かれる内容です。でも、こちらが望む通りに相手が変わる事は期待できません。相手には相手の正解がありますし、たとえ夫婦・親子であってもそれぞれの生き方があります。こんな事を文章にしている私ですが、油断したら相手に期待して「こうしてほしい」「こうあってほしい」という気持ちを相手に対して抱いてしまう事があります。そういう時は、瞬間的に自分を見つめて「今俺、相手に自分が望む様な行動をしてほしいって思ってなかった?相手は俺の思う通りになんかなってくれないよ・・・相手には相手の価値観や生き方がある・・・じゃあ、自分は相手とどう接するのか・・・」と、立ち止まる習慣が身についています。でも、場合のよっては自我が出てきて感情のままに行動してしまう場面もあります。そういう姿にも自分らしさを感じます。

                           2023.5.8 (成)