コロナ感染症が続いている中、資格取得の問い合わせや、就職の希望等という問い合わせが、以前より多くなり、時々事業として立ち上げた頃のことを、思い出します。

 

私がカウンセリングを学びながら、『仕事にしていくには…』と思い、まず行動することから始めて、29年になります。民間の、それも確たる後ろ盾も無く、電話と机があるだけの、活動開始でした。

時間がある日は、パートをし、運営資金を捻出しました。「若狹さんがするなら家賃を手伝うよ。」と１年間援助をしてくださった、友人がおりました。また　昼間空いているお部屋を、貸してくださった知人には、仕事の面でも、お力添えをいただきました。大変有り難いことで、今も忘れずに感謝しています。その一方で、冷ややかな目が在ったのも、感じていました。

周りの雑ごとに、振り回されないだけの、力をつけていくことが大切で、必要なのだと言い聞かせながらの、毎日でした。

最初の１０年は、カウンセラーとしての力を、とにかくつけていく。その次の10年は、学習会参加者の中から、一緒に活動する仲間が出てきてほしい。そしてここ１０年は、仲間達に後のことをゆだねられる体制を…と年々目標や思いが、変わってきています。振り返ってみると、自分がこうあったらいいなぁと願い、思い描いていた状況に、なってきています。

ここまで、辞めることもなくやり続けて、事務所も少し大きくなりました。受講生の皆様は、職場や日常の人間関係の中で、学びを活かしながら、人間的な魅力を増しています。カウンセリングをご希望される人々も多くなり、継続ケースとして、ご利用いただいています。ǸPО法人にもしました。一般社団法人全日本カウンセリング協議会の、会員加盟団体にもなり、資格( 全日本カウンセリング協議会 )を出すことも、できるようになりました。活動の範囲もひろがり、官公庁のお仕事も、させていただくようになりました。職員研修や、講演の依頼もあります。何よりも、一緒に活動をする仲間が増えたことは、うれしい限りです。

 

当時はがむしゃらに、とにかく一生懸命脇目もふらず、やり続けてきたのだろうと思います。今となっては、大変だったことも薄れてしまい「いやぁ～、なんもさぁ…。」という処でしょうか。

 

しかし　いつも何かをするにしても、頭を悩ますのは、経済的な裏付けです。一緒にカウンセリングを、仕事としてやり続けたいという方々の、情熱・意欲に支えられている現状です。

おそらく、個人事業主の皆様の多くは、同じような悩みや葛藤を、抱えておられると、推察いたします。ましてや、このコロナ禍では、なおのこと、あからさまに表面化しているところです。情熱と高い志があっても、事業から退かなければならない、事業主の皆様のことを思うと、切ないものがあります。コロナに対する状況や対策等、人々の関心事が、刻々と変化する中、忘れ去られる口惜しさと、むなしさを感じます。

 

情熱や志では、どうにもならないことですが、手助けできることがあるならば、できる範囲で行いながら支えていくのも、少しだけ先に歩いている者の、務めでもあると、思っています。

 

それにしても、早くコロナが終息してほしい。動きたいように動ける日が、一日も早く来ますように、願っている毎日です。

 

(若)　3年６月２8日　筆