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2022/02/15

こころの音色 ~日々の暮らしの中で~ 51

「恩返し」

 

私の父は病気を発症した事もあり、活発に行動する事が出来なくなってきました。自分が思う様に身体を動かす事が出来ない父を見ていて、切ないというか、何とも表現できない感情が湧く事も多くなってきました。

 

 現在は活発に行動する事が難しい父ですが、過去には毎日自宅の除雪や僕の部活の車での送り迎え・買い物に車で送迎してくれるなど、僕も母もたくさん父に頼って暮らしていました。子供の頃はプラモデルを見に行きたいと言えば、僕が欲しいプラモデルが売っている店が見つかるまで何件も車に乗せておもちゃ屋を周ってくれました。

 

僕の趣味である野球の試合で、審判をやってほしいとお願いした時も、文句も言わず慣れない審判を引き受けてくれました。家の除雪も僕が全く手伝わなくても朝には父が起きて除雪作業を一人で行ってくれたため、僕は除雪に関して何も苦労を感じる事なく暮らす事ができました。父が晩酌をしている最中、既に夕食を終了している僕が父の晩酌のおかずをつまみ食いしていた時も、文句も言わずにつまみを食べさせてくれました。大人になった今思えば、僕は父に対してたくさんわがままを言って、そのわがままに父は応じてくれました。

 

 今、活気が少なくなっている父に対して、僕は昔父に自分がやってもらっていた上記の思いでを具体的に語る様にしています。「たくさんやってもらってたよぁ・・・」と。そんな事もあってか、母からは「お父さん、あんたから電話来ないか?今日の電話はまだか?・・・と、毎日待っているんだわ」という言葉をもらいます。

 

 今は数日に1回両親に電話を入れて会話をする事が、両親に対する恩返しと思って会話をしています。

 

2022.2.8 (成)