昨年の7月、高校一年生の息子を連れてカウンセリングの門を叩いたのが、若狭先生との出会いの始まりでし た。
私は、息子が生まれたばかりの赤ちゃんの頃から、なぜか普通の子どもと違う違和感を持ち、何か異様な感じ方をして生きている様な、そんな息子に常に不安な気持ちを抱き、様々な人に相談しても、誰一人とりあってくれる者もなく、全ては母親の躾、子育てのせいと言われ、毎日が焦りと恐怖に似た様な苦しい16年間を過ごして来ました。
息子の経験値は必ず上がると信じながら・・・・。
現在息子は、若狭先生の御配慮により、病院とそこのカウンセラーにかかり、日々紆余曲折はありながらも、彼のペースで穏やかに暮らしています。
私が、先生にカウンセリングをして頂いたのは、その時が始まりでした。
それは、今まで生きて来た時間を巻き戻すかの様に・・・。
私自身の幼い頃からの母との関わりから、結婚、出産、子育てと、ここに至るまでの年月を、ゆっくり、ゆっくりと。
私が感じたカウンセリングはアドバイスや生きるヒントではありませんでした。押しつけがましくなく、かと言って突放されている感覚ではなく私の傍に常に静かに寄り添って下さるのです。その感覚は、私が山を登り出すと一緒に登り、谷を降りるのと一緒に降り、途中で休むと一緒に腰を下ろし、立ち上がると一緒に立ち上がり、今来た道を引き返すと、一緒について来て下さるのです。ごくごく自然に、何の重圧感も感じさせずに・・・。
私は生きて来た中で、初めて味わった、それはまるで安全地帯の中で、大きなフワフワとした、あたたかい物に包まれながら、心が解放され、同時に足が地べたにしっかりついて歩んでいる様な、そんな感覚が、私の体内を駆け巡り、様々な思いが湧きあがってきたのです。
息子の件から始まり、先生との出会いや、そのまわりの方々に支えて頂いた「感謝」の気持ちは私の一生の財産です。今まで感じてきた「感謝」、いえ使ってきた言葉の感謝はなんて薄っぺらいものであったと、痛感しています。
今は、週に一度の学習会に参加し、会の皆さんのお話を聴かせて頂き、聴いて頂きながら中で『個を生きるとは?』を探り、深めながら勉強していきたいと思います。
これからもどうぞ宜しくお願いします。
平成22年7月6日 S.N