「言葉と学習」
私は小、中、高校までの学生時代勉強が嫌いでした。学校での勉強に興味が持てず、授業中は「ぼーっと」して過ごす日々を送っていました。
そんな私が40代の今、国語辞典を購入しました。きっかけはカウンセリング学習会の中で、自分や学習会の仲間から出てくる言葉の意味が気になる様になったためです。
辞典を手にしてから、これまで人生の中で何気なく使ってきた言葉や、カウンセリングや精神保健福祉の場面で使われる言葉等を一つずつ調べてみました。言葉の意味を調べた後、調べた言葉の部分にマーカーで線を引きます。さらに自分の中で押さえておきたい場合は、言葉の意味をノートに書いてその文字を読み返します。
例えば、「仕方がない」 という言葉の意味を辞典で調べると、
◉それ以外にとるべき方法がない
◉必然的に受け入れざるを得ない状況であるさま
◉やむを得ない
◉致し方ない
◉対応のしようがないひどいさま
と書かれています。そんな時ふと、私が以前どうしようもなく悩んでいた際、若狭先生が私に対して、「仕方がない」という言葉の意味を伝えてくれた事を思い出しました。あの時私は、先生から届けられた言葉によって自分の状態を理解する事が出来て、「自分がどう足掻いてもどうしようもない事だ」と、腑に落ちて楽になれた感覚を思い出しました。
私は暇な時間を見つけながら、他にも言葉の意味を調べ続けています。言葉の意味を改めて自分の中で抑えていく事で、新しい何かが生れてきている感覚があります。
学生時代に嫌いだった勉強・・・今は学習する事が好きな人になっています。学習している時間が苦ではない感覚があります。ふと思いましたが、学生時代に学校で成績が良かった友人たちは、今の私の様に勉強(学習)に楽しさなど快の感情があったから、机に向かう事が苦になっていなかったんじゃないかと・・・。
2021.6.8 (成)