「もう一歩先へ・・・」
先日のカウンセリング学習会が始まる際、参加メンバーのAさんが「みんながお腹の空く頃かと思って・・・」と、バームクーヘンを持って来て参加メンバー全員にバームクーヘンを渡しました。
私はその時、「こういう心配りというか、他者を思いながらの行為っていいなぁ」と感じていました。Aさんの心配りにより、バームクーヘンを通じてグループの雰囲気がほっこりと暖かな雰囲気になった気がしました。その雰囲気に幸せを感じたため、私はAさんに対してAさんがバームクーヘンを買ってきてくれた事の嬉しさを表現したいと思いました。そのため私は「凄くおいしい・・・幸せ・・・」などと感じていた事を言葉に出しました。Aさんは私の隣で「血糖値を上げて・・・」という様な言葉を発された記憶が残っています。
その後、その場は「ごちそうさまでした」となり、本格的に学習会がスタートしました。沈黙の後Aさんが語り出し、私を含めた他の参加者は聴き手としてAさんの話を聴かせていただいていました。話の流れから、人格という言葉が話題にあがりました。参加メンバー間での様々なやりとりを通して、私はふと思いました。「さっきのバームクーヘンのところ・・私がAさんに自分の気持ちを届けて関係を持ちたいならば、ただ凄くおいしい・・幸せ・・って、バームクーヘンを見ながら言葉にしたって足りない。バームクーヘンが食べられた事が幸せなんじゃないから、Aさんに気持ちを届けたいならAさんに意識を向けてAさんの側を向いて、Aさんこれおいしい・・・幸せ・・ってしっかりAさんに言葉で気持ちを届けないとAさんと共に在るという感じになっていない」と。
自分の気持ちを言葉にできる場面は増えていると実感していますが、その先があるんです。もう一歩先へ・・・。でも、関係性について気づく事ができた自分をほめてあげたいところです。
2023.1.9 (成)