犬の散歩に出かけると時々思いもよらぬ会話が生まれます。
我が家の柴犬ココは何か言いたいことがあると、口をパクパクお獅子のようにして話し始めます。散歩の最中もずっと話していることもあれば、大好きな人を見つけると一目散に近寄り、その動作も一段と激しくパクパクと挨拶をします。少し遠くに相手の姿を見つけると「どうしても行く…。」と座り込んで動かなくなることもあります。いつもお目にかかる人達は、その様なココのくせを理解して下さっているので、話し相手をしてくれます。
見ず知らずの人とすれ違う時もパクパクすることがあるので、相手が怖がらない様に少し説明をすることがあります。先日は「おじさんは犬語が分からないからなぁ。」と言いながらココに話し返してくださいました。その様子から1人と一匹の(二人の)柔らかな感じが伝わってきて、こちらまで “ほんわか”した余韻が残りました。また別な日には「良いねぇ。3人で散歩していて(夫とココと私をさして)。おじさんはいつも独りだよ。」と話しかけてくれた人もおりました。短い時間でしたが4人で心通わす時を持てて良かったなぁと思う瞬間でした。
短い会話からですが、犬に話しかけて下さる言葉と態度は、その人のその時のこころの在り様がそのまま伝わって来ます。私達に届けられる言葉(気持ち)でもあり、夫や私の心を揺り動かしています。勿論夫や私の態度や言葉が、相手との関係に左右することは確かなことです。
ココのお蔭で一期一会の味わいが私の中で広がって、豊かなものになっています。
有難う ココちゃん!!
(若)2023年1月26日 筆