「夜の学習会:体験参加」
以前にも紹介させていただきましたが、札幌カウンセリング学習センターの学習会には、日中の時間帯のみではなく、日中のお仕事が終了した後の夜の時間帯に集まってカウンセリングを学んでいるグループがあります。私は、その中のひとつのグループに関わらせていただいています。現在そのグループに参加しているメンバーは、主に福祉の仕事に従事している方々です。
今回、このグループに新たに体験してみたいと足を運んできたAさんが居ました。Aさんと私は、最近仕事で共に時間を過ごす事が多くなり、仕事上の話をする量も多くなっていました。Aさんは管理職で「自分が所属している事業所のサービスの質を上げたい」という思いを持っていると私に話してくれました。その思いを聞いていた私は、思い切ってAさんを夜のカウンセリング学習会に誘ってみました。Aさんは「行ってみたい」と気持ちを言葉にされ、学習会に体験参加する流れになったという経過でした。
学習会当日、予定通りAさんが参加され、私を含めて5名での学習会がスタートしました。Aさんが初めて学習会に参加するという事で、私は気合が入り本日の学習会に合う様な資料を作成し、その資料を基に学習会を進めていきました。
前半の途中でAさんから「今、深めるという言葉が出てきましたけど、深めるという事がどういう事なのかはっきりしない・・・」と言葉が出ました。Aさんから語られた言葉を詳しく聴いていくと、Aさんから「今までの生活の中で、自分自身の中で深めるという事をあまりやってきていない気がする・・・深めるってどういう事なんですかね・・・」と。私はAさんに対して、「深めるってどういう事なんでしょうかね・・・・・・」など言葉を返します。その後私の中から「今、Aさんと一緒に、深めるをやっている感覚です・・・」と伝えると、Aさんから「あ、なんか来そう・・・わかりそうな感じだけど・・・今、あともう少し・・・」と何かを分かりそうな感覚を言葉にされました。その後もAさんと共に深めるというところの動きについてやりとりをしました。
その後は、人間存在の本質・適応の種類・援助の種類・場づくり関係づくり・外側からの理解・内側からの理解など、当センターから発行している「カウンセリング入門基礎理論」:著 若狭恵美子の本を参考にして作成した資料に添って学習会を進めていきました。2時間の学習会の後半でAさんから「今日は、自分の中で深めるという感覚が新しく生まれて、その深める、をやれて少し自分のものにできた感覚があります・・この感覚は今日からでも使えそうです」と言葉にされました。私の中で、「Aさんの力すごいなぁ」と感じました。皆さんも、夜の学習会に体験参加してみませんか。
2023.7.29 (成)