「相手から届くもの」
私は最近、仕事で複数の人々を前にして講演活動を行う機会が増えました。事前に対象の事業所名や参加人数・職種などの情報が入ってくるため、その内容から講演当日までに内容を考えて資料を作成します。初めてお会いする方を対象にする事が多いため、それなりの緊張を感じながら当日を迎えます。
講演への参加スタイルは、こちらから参加者の顔を見る事ができないリモート参加型であったり、参加者が輪になって集まる形であったりと参加事業所によって様々です。
リモート型の講演では、こちらが言葉を発しても相手からの反応がわかりません。自分が一方的に言葉を発するためか、自分の中で言葉を発し続けるのがしんどくなる感覚を覚えました。そうなると、気持ちが乗って来ないので「早く終わりたい」と思いました。
別の講演では参加者の方々の顔が見える状況で、私が話をすると参加者の方がこちらを見てくれたり、「うん、うん」と大きく頷いてくれたりしたため、講演を進める私の気持ちも乗ってきて、言葉がどんどん出てきました。終了の時間が来ても、僕の中で「今日はもっと話せそう」とも感じました。
この体験を通して私は、「聞いている側の反応によって、話をする側が話す気持ちが変わるということだ・・・カウンセリングでも同じ様な場面があり、カウンセラー側の態度・有り様次第でクライエントさんが話す内容(感覚を含む)に影響があるということだ」という再確認になりました。自分が聞く側になった時、相手が話しやすい雰囲気のひとでありたいと・・・。
2023.10.10 (成)