梅仕事
今年、これまで気になりながら手を付けていなかった梅干しづくりに挑戦しました。
店先に梅が並ぶたびに、一度やってみたいと思いつつ、お値段もそれなりにするし、手間ひまかけて上手く行かなかったらシャレにならん…本当にできるのか…と作る前から上手く出来ない事を考えたりして、実際に動いていませんでした。
今年はなぜか、宅配のカタログに載っていた南高梅に目が留まり、その横に「保存袋で簡単につくれるレシピ付き」と書かれた文言が、私の気持ちを動かし、購入を決めました。
届いた梅は完熟で良い香りがしています。水洗いをし、一つずつ丁寧にへたを取り、水気をふき取り、保存袋で塩漬けにしていきます。ここまでは手間がかかる作業でしたが、なんだか楽しい。
重石を置いて、1日1回天地をひっくり返しながら1か月漬け込み。塩まみれの梅から少しずつ梅酢が出て、その梅酢に浸った状態を保ちます。1日1回の天地返しの作業中に垣間見える変化が、これまた面白く、ここまできたら梅たちを育てている気分…「おいしい梅干しになるんだよ~」と自然に声掛けしている私。7月下旬、3日間晴れる日を調べて天日干し。1日ごとに梅を返しながら、ようやく完成しました。
最初の作業は確かに手間ですが、あとは、梅と塩と時間とお日様がおいしい梅干しにしてくれる。なんとありがたいことか…。
初めての梅仕事でしたが、手間ひまかけることで梅の状態にこちらも向き合い、必要な時には手をかけ、ただひたすら梅干しへ変化していく過程を見守りながら待つ作業でした。
行動を起こす前から、先の失敗を考えて諦めていた梅仕事。実際は、かかる手間ひまをも楽しみながら、おいしい梅干しを完成することができました。やる前から上手く行かない結果を想像して動かない状態では決して体験できないことでした。上手においしくできたので、来年も挑戦しようと意気込んでいます。
2023・8・20(N)