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2018/04/15

学習会でのひとコマ 85

少人数のグループ制の学習会では、毎週聴き合い伝え合いが実践的に体験学習として繰り広げられています。

      🙂 聴き方講座世話人若狹のコメント・声がけ

学習会でのひとコマ

30年4月

🙂

 『相手の人が○○と言ったらどのような言い方が良いのでしょうか。』と、このようなやり方や技法を知りたがるということは、特に学び始めて間もない頃には起きがちである。多くはどう接していいか分からず、困ってしまった場合に発せられる言葉ではあるが、やり方や技法を覚えると人を(自分も他者も)動かすことができると言う考え方が潜んでいる、と言えるのではないだろうか。
 心理の本を何冊も読んで知識をいっぱい詰め込んで、『読んだ時は本に書いている通りに行動して上手くいったのに、だんだん本のようにはできなくなり、できない自分は駄目な人間なのだ。』と身動きが取れずにやって来る人々がおられる。『こうしてほしいのに相手は、全然私の言うことを聞いてくれない。私の思うとおりにはなってくれない』と悲しみ・怒る人々がおられる。
 目に見える事柄や、人と物との関係であれば思いのままに動かすことができる場合が多い。しかし相手が物であっても、自分の方が面倒な気持ちになったり、忘れてしまったりと、その時々に考えてもみなかった感情が湧き出して、思う通りにはいかない。
 相手を動かす関係は、言われなければ行動できない人を生み出すかもしれない。技術で相手を動かしていくことに効果があると体験すると、他者を思いのまま動かす(操作する)ことができると言う価値観を更に強く創ってしまう。この体験と思い込みが強ければ強い程、また長い経過が立てばたつ程相手も自分もそれぞれに、人間関係において生きづらさや深い葛藤に苦しむ時が来ることは容易に想像できる。
実際に思う通りに相手が動いたにしても、それは、相手がその動くことを自分で選んで実行したのである。

 一人一人に生まれながらにして備わっている『人間になる力』が十分に働き出すような関係とは……!? ………  自分と向き合う毎日ではある。